物理
国公立大学2次
ほとんどの大学で、問題は他学部と共通です。問題分量やレベルの差は、一般国公立大と旧帝大系で分かれると考えればよいでしょう。
もちろん例外もありますが、一般国公立大では問題集でもよく見られる標準問題が出題されるので、どのような問題でも8割以上とることを前提に準備する必要があります。そのためには、まず各大問の初めのほうの問いは必ず正解する必要があります。
これは、最初のほうの問いは易しくて正解しやすいばかりでなく、その結果が後の問いで使われることが多いからです。初めの問いでつまづいたばかりに、後の問いも連動して誤ってしまう、というケースが少なくありません。
一方、旧帝大系は問題文が長く問題設定も複雑です。問題文を読みながら内容を整理し、その物理現象をイメージすることが大切です。このイメージが出来ないと、設定を断片的にとらえることになり、物理で重要な変化のようすが想像できません。
また、各大問の初めのほうの問いはやはり重要で、絶対に落としてはいけません。初めのほうの問いの流れから問題全体の方向を知り、考察の方向を決めていくのも大事なことです。
私立大学
問題は大学ごとに特徴があり、出題方式・解答方式はそれぞれ異なりますから、志望校の傾向・特徴を確認しておきましょう。
とくにマーク式解答の場合、数値計算の結果をマークするとき注意を要することがあるので、過去問等で練習しておくと良いでしょう。マーク式ではマーク欄を誤って解答がすべてずれてしまった、というミスが意外に多く発生しています。よく注意しましょう。
最後の仕上げとしてすべきことは、初見の問題に向かうのではなく、授業で習った問題や問題集で解いた問題など、既習の問題をもう一度基礎から考察する、ということです。どのような事象が起きているのかを物理的に分析して、それに使う物理法則を見出し、式を立て、系統立てて計算し、答えを導く、という学習をして欲しいと思います。
この時期、対策はこれらの復習で十分なはずです。迷うことなく実行に努めてください。
SAPIX YOZEMI GROUP「2011-2012 WINTER 医学部合格プロジェクト」より転載
次回は、『医学部入試合格のための対策〈化学〉』を掲載予定です。