[解答解説掲載] Y-SAPIXからの挑戦状 — 算数好きな皆さんへ(小学2年生以上対象)

解答解説掲載
挑戦へのご応募は受付終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。問題にチャレンジいただいた皆さんに向けて、「中学入試でも活かせる図形問題のアドバイス」「問題の解答解説」を掲載しましたのでご覧ください。

[挑戦状] 算数好きな皆さんへ

皆さんは難関といわれる大学・学部で出題される数学の問題にどのようなイメージをもっていますか?難しい定理や法則を知らないと解けない、答えが数字でなくなる、さまざまな印象を持っていることでしょう。

皆さんが将来志望する大学・学部の問題は定理や法則を知っているだけで解けません。問題に書かれた条件を粘り強く整理しているうちにだんだん正解がみえてくるものです。

2016年度の入試問題を見てもこの方向性に変化はありませんでした。

中学になって算数が数学に変わると学び方が全く変わるのではないかと不安に思っている人もいるでしょう。確かにそう考えがちで、みなさんが算数の学習で身につけた力を無視して(全く知らずに?)指導をする塾も見受けられます。

しかし、算数で身につけた力は数学でも役に立つのです。Y-SAPIXは皆さんがどれだけ頑張り、どれほどの力を身につけたか知っています。そしてその力を生かして数学の学習が楽しく進む方法も知っています。

さて、そんなサピックス小学部で日々受験に挑戦しているたくましい皆さんに、Y-SAPIXから挑戦をします。

今回は小学2年生以上の皆さんに挑戦です。

低学年の皆さんには文章が難しいと思うので、大人に意味をきいてみてください。

中学入試でも活かせる図形問題のアドバイス

図形の問題を解くときに、「マス目を書く」ことで全体像がつかみやすくなることが時々あります。

たとえば、

問1

縦5cm横8cmの長方形ABCDがある。点Aから45度の角度で光線を発射すると、光線は頂点に達するまで各辺で反射する。何回反射し、どの頂点に達するか。

という問題に対して、数が大きい場合は特別な解法が必要になりますが(6年生の皆さんは夏期講習で学習したでしょうか)、この程度の数であれば次のようにマス目をかけば「絶対に間違えない」状況に持ち込むことができます。
(11回でD)

また、相似(5年生の秋に習いますので、ここから先は6年生の方向けです)が見つけやすくなることもあります。

問2

1辺6mの正方形の部屋があります。この部屋には、天上まである幅1メートルの仕切りが図の位置に置いてあります。

(1)点Pの位置から見えない床の面積を求めなさい
(2)点Pからも点Qの位置からも見えない床の面積を求めなさい

まともに解くと大変な難問ですが、地面にマス目を引くことで見通しが立ちやすくなります。

この後は相似を使い、長さを細かく求めていきましょう。
((1) 6m²、(2) 1.5m&sup2)

正方形だけでなく、正三角形にも活用ができます。今年の筑駒の最後の問題もマス目を付けてみると…。これも6年生の皆さんは試してみてください。

問題の解答解説

それではここから今回の問題の解答です。

正方形の中立地帯は明らかに左上から右下への対角線ですので、外側の領地について考えます。マス目を引き、格子点(直線と直線の交点のことです)を一つ一つ調べると、図中黒丸が中立地帯になります。

網掛けの部分も同様に中立地帯となりますので、あとはPQでない方の対角線を加えた部分が中立地帯となります。

以上です。

成績優秀賞

最優秀賞 …… H・Aさん
優秀賞 ……… S・Hさん、I・Sさん

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