第5回 2011年度 医学部入試問題分析〈生物〉

医学部研究室

生物

国公立2次

旧7帝大や医系単科大の場合

大学入試生物の難易度は、大きく言って「標準問題(標準〜)」と「考察問題(〜難)」に分けられますが、その比率は大学によって異なります。旧7帝大や医系単科大では「考察問題」の比重が高く、それ以外の問題では「標準問題」と「考察問題」がほぼ同じ割合である場合が多くなっています。

総合大学の場合

医学部以外の学部と入試問題が共通である総合大学の場合、合格には高得点が必要となるので、まず「標準問題」を確実に得点することが前提で、それに加えて「考察問題」も6割以上得点しなければなりません。

そのためには生物全分野における「標準〜やや高度」な知識と理解を漏れなく完璧に定着させ、さらに深い考察力を養うため数多くの資料解析・実験考察問題の演習をくり返す必要があります。

医系単科大の場合

一方、医系単科大は出題傾向が偏る傾向があり、とくに「ヒトを中心とした遺伝や動物生理」に問する出題が多いのが大きな特徴です。

具体的には高校教科書で詳しく取り上げていない「消化と吸収」・「循環系」・「性周期などの内分泌系」・「感覚器」などに関する詳細な内容だけでなく、「遺伝子治療」・「臓器移植」・「再生医療」など直接医学に関わる分野からの出題も見られます。

さらには高度な内容の「分子遺伝」や「ホメオティック遺伝子」・「iPS細胞」・「テロメア」・「PCR法」など、話題になっている最新の題材からの出題も多く見られます。このように医系単科大では、出題される問題自体の難易度が高い場合が多くなっています。

「医学」は「生物学」を基礎とした学問であることから、各分野の専門家が出題すると「高校生物」の範囲外や最先端の話題・技術を題材とした内容が扱われる場合があるからです。

したがってこれらの大学の入試で高得点を目指すには、医学部入試で特徴的な問題を数多くこなすとともに、新聞や医学・生物関係の科学雑誌、書籍を通じて最新の話題に関心を特つことが必要です。

医学部を特つ大学の生物問題は、多くが論述式であり、論述上の不用意な失点は許されません。したがって的確な文章構成力養成のため、論述問題の演習は欠かせないでしょう。

私立大

私立大医学部の生物問題では、「標準問題」と「考察問題」がほぼ同じ割合のケースが多くなっています。

医学部入試はハイレベルな戦い(学力の高い受験者同士の競争)であるため、国公立大と同様にまず「標準問題」での失点は許されません。また「考察問題」も6割以上得点しなければなりません。

分野としては国公立の医系単科大と同じく「ヒトを中心とした遺伝や動物生理」からの出題が多く、知識問題が中心となっています。

難関私大や防衛医大でも解答形式の多くが論述式であり、論述上の注意点は国公立大と同様です。また高度な内容の出題が多いので、日頃からニュースや専門雑誌・書籍を通じて最新の話題に注意を払うことも同じように必要になります。

SAPIX YOZEMI GROUP「2011 summer医学部合格プロジェクト」より転載

次回は、『「医学部とは?」そのルーツ・特色・入試』を掲載予定です。

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