2012年度 医学部入試の展望
国公立大学
2012年度も2次科目を変更する大学があります。
京大の英語リスニング廃止、九大(後期)の数学追加、千葉大(前期)の理科2科目移行、旭川医科大(後期)の総合問題から理科2科目への変更、高知大の学科試験導入、が発表されています。
センターの時間割変更に伴い、旭川医科大、奈良県立医科大、長崎大、九大(後期)、佐賀大(後期)は、「セ試理科3科目校」から「セ試理科2科目校」へ。
一方、北大、京大、九大(前期)、佐賀大(前期)はセンター・2次合わせて理科3科目の学習が必要です。
また、12年度入試からセンター公民に、「倫理、政治経済」が新設され、公民を選択する際はこの「倫理、政治経済」指定の大学が約半数を占めるのでご注意ください。
これまでセンター地歴の科目制限がなかった大学でも、「世界史B」「日本史B」「地理B」指定に変更する大学が目立っています。
なお、面接を課さない大学は、前期5校(東大、岐阜大、名古屋大、九大、熊本大)、後期3校(岐阜大、信州大、熊本大)のみで、大半の大学は面接対策が必要です。
医学部受験生にとって2012年度入試は、「センター試験の変更」「第1段階選抜通過枠の縮小」「2次科目負担増」などの影響で例年以上にセンター・2次対策ともに万全を期すことが必要です。
私立大学
順天堂大、東海大、兵庫医科大が初年度納付金を減額し、6年間の納付金総額も減額となります。
また順天堂大はセンター試験の数・国の配点アップ、国語が「近代以降〜」から全範囲に、地歴がB科目のみに。
東海大は募集人員を変更(一般50名、編入40名→一般60名、編入30名)、論文と面接を追加([1次]英・数・理・適性検査、[2次]論・面)。
杏林大は一般入試・理科の配点変更(各100点の200点→各75点の150点)。
愛知医科大は一般もセ試も数学の配点をアップ(一般:数100→150、セ試:数150→200)。
産業医科大はセ試の配点を下げ(各教科100→60)、2次ウェートがアップ(500:600→300:600)。
日本医科大は試験日を遅らせた結果、順天堂大セ試の2次およびセ試併用の2次(論・英作)(2/14)と重複します。
以上のような変更点を踏まえたうえで、受験準備を進めてください。
SAPIX YOZEMI GROUP「2011-2012 WINTER 医学部合格プロジェクト」より転載
次回は、『2012年度 医学部入試の展望〈センター試験〉』を掲載予定です。