[解答解説・講評掲載] SAPIX YOZEMI GROUPからの挑戦状 — 数学好きな皆さんへ(2016年6月掲載)

SAPIX YOZEMI GROUPからの挑戦状

※挑戦へのご応募は受付終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。

問題文

講評

SAPIX YOZEMI GROUPからの挑戦状」に沢山のご応募をいただき、ありがとうございました。

今回は、ある直線 l の上で正 n 角形を一方向に滑らないで回転させることを繰り返すときに、ある頂点の回転後の位置を結んでできる折れ線と l で囲まれる図形の面積が、正 n 角形の面積の3倍であることを示す問題でした。折れ線で囲まれる図形の面積について考えるときは、適当に分割して三角形や四角形の面積に帰着させるとよいことが多いです。【解答】では縦に区切って三角形と台形に分割し、それらの面積の合計を三角関数と複素数を駆使して計算しています。鮮やかではありませんが、着実な解法です。このような解法を選択して解き切れることが、大学入試では重要です。

ただし、今回のように考える時間が十分にあるときは、様々な工夫を試してみることも、発想の幅を拡げる上で重要です。特に今回の問題では、見るからにうまく考える方法がありそうです。実際、ご応募いただいた答案の中には、図形的に巧妙に解いている答案も少なくありませんでした。そこでそれらの図形的アイディアの中から代表的なものを2つ、【解答】に続けてご紹介することにしました。アイディアがより明確に伝わるように、あえて答案としては甘い書き方をしている部分がありますので、ご注意ください。

なお、お気づきの方も多いと思いますが、本問で考えた折れ線において n を大きくするときの極限はサイクロイドになります。このことから、今回お寄せいただいた図形的アイディアの一方をもとに、サイクロイドと直線で囲まれた図形の面積を計算するあまり知られていない方法を導くことができます。これについても【参考】として掲載します。ただし、これはあくまでも【参考】としてです。大学入試では着実な解法を選択して解き切る力が重要であることは、改めて強調しておきたいと思います。

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