〈講評〉東大・京大模試[添削指導付き](高1・2生対象/2020年7月5日実施)

高1生 高2生

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高1生 講評

2020年7月5日(日)に実施した「東大・京大模試[添削指導付き]」の講評です。

英語

採点・添削した先生からのメッセージ

本模試ではリスニング、長文読解3種、和文英訳、そして自由英作文という形式の出題を通して、多面的に英語力を問いました。制限時間内に3つの文章を読み、設問を解くのは大変だったかもしれません。「こういう主旨の英文かな」と自分が試験中に読み取った内容と、解答解説に書いてある内容とは一致していたでしょうか。なんとなく読む、という読解ではなく、正しい読解ができるように、語彙・文法・構文把握力を身につけ、そのうえで文脈を把握できるように練習を重ねていきましょう。また、正しいアウトプットを行うためには、正しいインプットが欠かせません。よく出来た人も、あまりよく出来なかった人も、ぜひもう一度じっくり問題文を音読したり、単語の確認をしたりして、設問以外の箇所についても復習し、貪欲に英語の力を磨いていきましょう。

第1問【リスニング】

聴き取り問題の出来は、ふだんから音声学習をしているかどうかで差がつきます。単語を覚える際にも、英文読解の復習をする際にも、積極的に音読練習を取れ入れましょう。正しい英語の発音を聴きながら、ネイティヴスピーカーになりきって発音するようにするとよいです。

第2問【読解 要旨要約】

「要旨」とは「述べられていることの主要な点・大事な部分」です。まずは文章全体で何を言いたいのかを正しく読み取りましょう。例えば、本文の6文目にjust like many younger generations「多くの若者のように」と書かれているのに、「お年寄りは若者よりも楽しい生活を望む」とまとめられた答案や、最終文にunlike physical strength「体力と違って」とあるのに、「体力と精神力は年齢とともに減る」としている答案がありました。「対比」は正しく読み取らなければ全く別の内容で解釈してしまうことがあります。また、字数制限のある問題の場合には、適切な日本語でまとめる必要があります。例えば、「お年寄りの人々の生活は若い世代の人々よりも面白くない生活を送っている」と書かれた答案が多数ありましたが、内容を変えずに、「お年寄りは若者より退屈な生活を送る」とすれば、34字を17字まで減らすことができます。日本語でまとめるのが苦手な人は、日頃から、読んだ文章を端的にまとめる練習をしていくのがよいでしょう。

第3問【読解 和訳】

問1では、soがlearningを指していることがわかっている答案は多くありませんでした。これに関しては、直後の文からgetting more informationとcoming to understand what you did not understand beforeの2種類の学びが対比されていることを読み取ってほしいところです。また、そもそも「soの内容を明らかにして」という指示を守っていない答案も目立ちました。最低限設問の指示は守るようにしましょう。問2では、distinctionの訳はほとんどできていませんでした。前段落のTo be informed ~.とTo be enlightened ~.の対比から、訳語として「違い」が導けると良かったです。また、distinctionをdirection(s)と勘違いし「方向、指示」としていたり、discussionと勘違いして「話し合い」としていたりする答案も少なからずありました。似たスペリングをもつ単語の混同に気をつけましょう。in terms ofの訳出ができていた答案はほとんどありませんでした。「専門用語」「期間」と訳している答案がありましたが、単語を学習する際にその語を含む慣用表現まで覚えるようにすると、知識が広がります。問3では、in addition ~ an author says の挿入を認識できていない答案が非常に多かったです。when と you know what he means ~ のつながりを読み誤り、「十分な理解はそのときだけ達成され、あなたは彼の言いたいことを知る」と書いているものがほとんどでした。whenが接続詞であるという基本的知識に従って考えれば、in addition ~ の挿入には気が付けるはずです。英文を日本語に訳す際には、前から順番に訳していくのではなく、一文全体を見渡してから和訳作業に入るとよいでしょう。

第4問【読解 総合問題】

読解力を問う記号問題は概ねよくできていました。問4の整序問題と、問5の空所補充問題は正答率が低かったです。どんな問題形式であれ、一文ごとに文の構造を考えながら読んでいき、文と文のつながりを考え、段落ごとに内容を整理し、段落同士の関係性を考えていくといった読み方をしていくことが重要です。言い換えや対比を意識しながら読みましょう。

第5問【文法・英作文】

Part Aは和文英訳です。過去分詞(受動態)や関係代名詞に関する減点が目立ちました。日本語に惑わされずに、英語の文法に則った英文を書けるようにしましょう。

Part Bは設定された状況を踏まえた自由英作文です。問題文を読み誤り、設定からかけ離れた答案もありました。例えば、「この部活動に興味があるが、参加するかどうか迷っている」という状況設定であるのに、入部することに前向きな内容しか書かれていないといったものです。問題をよく読み、出題者の意図をくみ取ることも重要です。また、文法的なミスやスペルミスによる減点も多くありました。あまり難しい内容をそのまま書こうとして不正確な英文を作るよりは、正しく理解できている構文を使って簡潔に文章を作る方がよいです。日頃から積極的に英文を書き、先生に添削をしてもらうことで、英作文の力は伸びます。習ったことをすぐに使って様々な英文を書いてみましょう。

数学

採点・添削した先生からのメッセージ

高1東大京大模試の出来はどうだったでしょうか。数学の出題範囲は中学数学全範囲と数学Ⅰの数と式、2次関数でした。最難関大学入試へ向けての受験勉強を進めてゆくには基礎的な知識から多くのことを導ける力が重要です。そのような力を測ることを念頭に、やや難度は高いものの、問われていることをしっかり把握して基礎知識を踏まえて基本に忠実に解き進めてゆくことで対応できる問題を出題しました。今回好調だった人はおごることなく着実に学習を重ねてゆき、力をさらに伸ばしてゆきましょう。不本意な結果に終わった人は現時点で自分に足りていないものを把握することを意識しながら、しっかり解答解説を熟読して復習してください。

第1問【2次関数】

座標平面上の変化する長方形の面積の最大値を求める問題です。中学校の数学では固定した図形について長さや面積を考えることが多かったですが、高校の数学では本問のように変化する図形について長さや面積の最大値や最小値を考えることが主になります。変化する図形量について考えるときは、適当に変数を設定して関数と捉え、グラフを考えるのが有効なことが多いです。本問も、点Aのx座標を変数として2次関数の最大値を求める問題に帰着できます。ただし長方形の面積を数式化するにあたっては場合分けが必要です。標準的な問題で、高得点を得ている人も少なくありませんでした。まったく関数の問題と捉えられなかった人は、厳しい表現になりますが、出遅れていると言わざるを得ません。学習姿勢を早急に見直しましょう。関数の問題と捉えることはできたが場合分けに思い至らなかった人は、以後、問題の状況についてより慎重に考えるようにしましょう。

第2問【整数】

因数分解された形で与えられた正の整数xとyの多項式についての問題です。(1)は与えられた多項式の値が36となるxとyの組をすべて決定する問題です。「すべて決定する」問題ですので、条件を満たすxとyの組のみをすべて示していたとしても、それだけでは高い得点は与えられません。他にないことの説明が重要です。多項式が因数分解された形で与えられていることから、積が36となる整数の組を考えることで限られた場合のみ考えればよいと示すことができます。あとはそれらについて調べつくせばよいのです。(2)は与えられた多項式が取りうる最小の素数値を求める問題です。素数が異なる正の整数2つの積で表されているとき、小さい方の数は1であることに着目すればよいでしょう。

第3問【確率】

3つのサイコロを同時に振るときの確率の問題です。出た目を大きい順にa、b、cとして考えます。a、b、c の組を求めた上でさらにそれらがどのサイコロに出たかまでも考えなければならず、多くの人が苦戦したようです。(1)はa、bについての問題、(2)はa、b、cについての問題でした。一見(1)の方が考えやすそうですが、こちらもcについて考えないといけないことに変わりはありませんので、解きやすさに大きな差はなかったようです。

第4問【立体】

正四面体の各面に接し中心がその正四面体の内部にある球についての問題です。このような球をその正四面体の内接球といいます。(1)で内接球の半径を求め、(2)と(3)ではより発展的なことについて問う問題構成でしたが、多くの人が(1)で苦戦していました。内接球のイメージをつかめなかった人が多かったようです。空間での立体図形の状態を把握する力は重要です。図を描きながら、しっかり解答解説を熟読して復習してください。

国語

採点・添削した先生からのメッセージ

現代文2題・古文1題の大問3題構成でした。設問形式は記述式・選択式の両方を採用しました。知識確認問題と、内容説明・理由説明問題が中心でした。近年の大学入試の出題傾向を十分踏まえていますので、この模試を通じて、大学入試合格のために必要なスキルを確認することができます。今回の受験を通して実戦感覚をつかみ、復習して次につなげてください。成績に一喜一憂することなく、来るべき入試に向けて着々と弱点克服に努めてください。

第1問【現代文】

答案全体から、〈何が問われているのか〉を把握するのに苦戦した様子が見受けられます。記述問題で高得点を取るためには、問われていることに対して適切な解答を作ることが最も重要になります。解答するためには本文のどこに着目したらよいか、本文と解答解説を読み直して復習してください。

問1は、解答の軸ができている答案が多かったです。傍線部は「具体的なもの」と「普遍的なもの」が対比されていますので、答案でもそれを踏まえて説明しなければいけません。さらに、傍線部の文脈では他の動物と人間が比較されていますので、その点を踏まえて記述できるとよりよいでしょう。

問2は、「この自由な思考」についてきちんと説明できているかどうかが重要なポイントでした。傍線部に指示語が含まれている場合は、その意味するところを明確にして答案を作成しましょう。また、傍線部後半については元々平易な表現になっているため、解答作成に苦慮した印象を受けました。こうした場合は、具体例を踏まえて説明するとよいでしょう。

問3は、問いに対して適切な答えになっていない答案がいくつか見受けられました。「もはや刑罰ではない」のはなぜか、ということが問われているため、解答では「(終身刑を)刑罰たらしめる要素」を軸に説明していかなければいけません。ただ本文の要旨をまとめた答案や傍線部直前の内容を説明しているだけの答案にならないように気をつけましょう。一方で、「行動の自由の制限」との対比も解答の要素の一つですが、この点については比較的多くの人が書けていました。

問4は、漢字の書き取り問題です。今回出題されたものの中では「羨望」が間違えやすい漢字でした。書けなかった漢字はノートに繰り返し練習して、次の機会には書けるようにしておきましょう。

第2問【現代文】

全体を通じて、傍線部の説明に対して適切な形で解答できていない例が目立ちました。本文が昭和初期の文章ということもあってか、読解にやや苦戦したあとが見られました。どのような文章が出題されても、解答する前に傍線部前後の文脈を確認し、自分の読解した内容に誤りがないかよく確認したうえで解答を記述することを徹底しましょう。

問1は本文の比喩を、適切に一般化した表現で解答できていない答案が多かったです。また、「肉体がなかった」を〈肉体の存在感がなかった〉ことだと理解できている答案が少なく、その結果傍線部について充分に説明できていない印象でした。文脈から判断して、本文の具体的表現を言い換える作業を意識しましょう。

問2は対比されるべき近代的感性と東洋人の美意識について、それぞれ対照的になるように特徴を説明する必要がありましたが、うまくできていない答案が散見されました。なぜ「困難」といえるのか、正確な説明がなされている答案になるよう、心掛けましょう。

問3は「彼等」が日本人を指していると理解できていない答案が散見されました。また、陰翳に対する美意識を「色に対する彼等の感覚」にうまく結びつけられず、解答全体の趣旨が設問で求められている部分とずれてしまっている答案が多く見られました。解答を記述したあとは、傍線部の説明として成立している解答となっているか、もう一度確認する習慣をつけましょう。

第3問【古文】

今回の文章は、あらすじを把握するのにはそれほど苦労しない文章だったかと思います。一方で、各設問では細かい文法事項に基づいた解答が求められていますので、そこで失点してしまう人も多い様子でした。

問1~5は古文単語や文法などの知識事項に関する設問でした。なかでも問2・3は古文読解の基礎となる文法問題ですので、全問正解してほしい問題です。ここで失点してしまっている人もいるようでしたが、早いうちに固めておきたい知識ですので、しっかり復習をして知識を定着させましょう。

問6は現代語訳の問題でしたが、助動詞の意味や副詞の呼応、敬語の訳出が不十分な答案が目立ちました。知識を整理して、正確な逐語訳を行う訓練をしていきましょう。

問7と問8の読解問題については、大方の答案が中の君の心情を把握できている様子でしたが、ストーリーを取り違えてしまっている答案も一定数ありました。読解にあたっては主語を確認しながら読み進めていくよう訓練してください。

高2生 講評

2020年7月5日(日)に実施した「東大・京大模試[添削指導付き]」の講評です。

英語

採点・添削した先生からのメッセージ

本模試ではリスニング、長文読解3種、そして文法問題・自由英作文という形式の出題を通して、多面的に英語力を問いました。英文の内容を正確に把握したり、自分の伝えたいことを適切に表現したりするためには、語彙・文法・構文把握などの基礎力が不可欠です。間違えた問題を見直す中で、どのような力が欠けていたのか、自分の課題を明確にするようにしましょう。

第1問【リスニング】

Part Aでは2種類のフクロウについての英文が読まれました。barred owlとnorthern spotted owlという名前が繰り返し登場し、混乱したかもしれません。どちらが減少の危機に瀕しているのかという大枠をつかみ、それぞれの特徴をメモしながら聞きましょう。よく聞き取れなかったという人は、日頃の音声学習に力を入れましょう。Part Bでは、いずれも文法的に重要な箇所の書き取りが出題されました。(1)でestimatedが書けなかった答案、(2)でwould have providedのhaveを聞き落としている答案が目立ちました。前者では語彙力、後者では仮定法過去完了の知識の定着が問われています。リスニング力は、語彙・文法力・読解力と並行して鍛えていきましょう。

第2問【読解 要旨要約】

文章として書き記すことで悩みを軽減できるという主旨の英文でした。答案は、現在・未来の悩み(難題)に関する前半部分と、過去の悩み(トラウマ/心の傷)に関する後半の内容を対比させて書く必要がありました。しかし、前半と後半を対比させる以前に、全体的にあまり読み込めていない人が多かったようです。後半に「トラウマを書くと心の傷が深くなる」と全く正反対の内容を書いている答案も多数ありましたし、本文の前半だけまとめている答案もありました。前半と後半の対比に気づかず答案を整理できていないものや、具体例をなんとなく並べているだけのものもありました。途中から各段落の論旨の流れを見失ってしまった人は、段落ごとにトピックセンテンスを見つけながら読む訓練をしましょう。

第3問【読解 和訳】

(1)では〈 so ~ that 構文 〉であることを見抜けず、thatを関係代名詞とみなして訳している答案が非常に多くありました。〈 have a tough time ~ing 〉「~するのに苦労する、~するのが大変だ」を知らなかった人は〈 have difficulty [trouble / a hard time] ~ing 〉などの類似表現と合わせて覚えておきましょう。(2)では、urgeという語を知らず argueやuglyなど別の語と勘違いして文意不明な日本語になっている答案や、quitとavoidの共通の目的語がthingsであることを読み取れていない答案がありました。一見単純に思えるand/orという等位接続詞は、何と何が並列関係にあるのか必ず意識しましょう。〈 so that … 〉も頻出の接続表現ですが、今回は「・・・するために」〈目的〉、「そして・・・」〈結果〉のどちらで解釈しても正解でした。しかし、どちらでも捉えられていない人は、知識としてこの表現を知らない、または習っていても実際に運用できないということになります。練習を積みましょう。一方、(3)の文構造は大半の人が正しく理解していました。appreciatedの誤訳やtrulyの訳し忘れなど細かい誤りが多かったです。(1)~(3)全体で気になったのは、現在時制を過去として訳したり、過去時制を現在として訳したり、時制に関して意識が薄い答案が少なからずあったことです。時制への意識の希薄さは、英作文にも関わってきます。

第4問【読解 総合問題】

他の大問で時間をほとんど使い切ってしまったのか、深く読みこなせていない人が大多数いました。この英文の理解を判定する最重要設問は問3です。I couldn’t do it.のitとは何か。これがこの文章全体の核心といっていいでしょう。itとは、当時、医学生だった筆者が第1段落で義姉に提案された内容であり、下線部を含む段落でも直後にTouching my sister-in-law’s breast…、最後から2番目の文でもI couldn’t touch my sister-in-law.とあり、これをもとに「義姉の胸に触ること」、字数制限に合わせ補足を加えて「義姉の乳がんと思われる胸のしこりに触ること」が答案になります。ところが、「触る」というキーワードがない答案が大半でした。ここを理解しないと、その後の設問にも影響します。本文は、自分はなぜ義姉の胸に触れなかったのかという自問から、赤の他人である相手の体に触れる医者とはどんな存在なのか、という考察へと進みます。問5は、大半の答案がset off alarms「警報を作動させる→警戒心をかきたてる」の解釈で失点していました。offを「スイッチオフ」のoffと誤解して「アラームをオフにする」「警戒心を解く」と正反対にした誤訳が目立ちました。親しくない相手に触るという行為は、普通、どういう結果になるかを考えればよいのです。文脈の理解から「警戒心を解く」という論理はおかしいと考え直すべきです。

第5問【文法・英作文】

Part B の自由英作文は「50年後の高校教育はどうなっているか」がテーマでした。挙げる変化は1つです。関連しない複数の変化を羅列してはいけません。「最大の変化は~だろう」「~が大きく変化するだろう」と最初にずばり述べて、具体的な記述に移りましょう。「コロナ禍」のせいか、約半数の答案が「オンライン授業になる」という内容でした。「時間を効率よく使うために」「遠い学校の授業も受けられるようにするため」といった理由づけの答案が大半でしたが、コロナ騒動そのものを理由に挙げた答案も少なからずありました。もちろん理由が「今年、コロナウィルスが流行したから」では50年後と結びつかないので、「新種の伝染病が発生する同様の事態に備えて」とか「オンライン授業の利便性が広く認識されたため」とか説明を加える必要があります。次いで多かった答案には「教科書・ノートの代わりにタブレットを使うようになる」「教師がAIに取って代わられる」「AIに対抗するため、クリエティブな力を伸ばす科目が増える」というものがありました。なお、未来の予想ですから、willやmayといった助動詞を利用しましょう。「(今から)50年後」という時はlaterやafterを用いず、in 50 years や 50 years from nowと表現します。今回、文法や綴りの誤りを多く指摘された人は、正しく書けるように練習して下さい。また、同じ表現の繰り返しも避けましょう。I thinkを3回も4回も使っている答案は減点しました。冒頭文の主張を、ほぼ同内容のまま最終文で繰り返すのも語数の無駄です。代わりに説明の方を具体化しましょう。

数学(理系)

採点・添削した先生からのメッセージ

高2東大京大模試の出来はどうだったでしょうか。数学の出題範囲は数学Ⅰ・Aの全範囲と、数学Ⅱの式と証明、複素数と方程式、図形と方程式でした。現時点での難関大学の入試問題との距離を測ることを念頭に、やや難度の高い問題で構成しました。今回好調だった人はおごることなく着実に学習を重ねてゆき、力をさらに伸ばしてゆきましょう。不本意な結果に終わった人は現時点で自分に足りていないものを把握することを意識しながら、しっかり解答解説を熟読して復習してください。

第1問【2次関数】

絶対値で表された文字定数を含む関数の最小値について考える問題です。(1)で文字定数に特定の数値を代入した場合を、(2)で一般の場合を考えます。絶対値は絶対値をとる値が0以上か負かで場合分けするのが基本です。本問の場合は場合分けしたそれぞれが2次関数になります。よって、定義域が限定された2次関数複数の最小値を求め、それらの最小値を考えればよいことになります。解答解説に示したようにグラフを描いて考えるのが明快でしょう。(1)が解けている人の多くは(2)でもまずまずの得点だったようです。特定の数値を文字定数に一般化できるかどうか、ということよりは、絶対値をあつかう基本が身に付いているかどうかが得点に影響した、と言えるでしょう。なお、本問は(2)を先に解いてからその特別な場合として(1)を解く順番で論述してもらってかまいません。また、(2)を解けていながら(1)で計算ミスしている答案が散見されました。すぐ確かめられることは確認を怠らないようにしましょう。

第2問【確率】

1から9までの数字が書かれたカードについて、ある数値以上の数字が書かれたカードを裏返すことを複数回行う確率の問題です。同じ数値を基準に2回以上裏返すことはない設定なのですが、そのことを誤解している答案が散見されました。特に確率や場合の数の問題では、慎重に前提条件を把握するようにしましょう。たとえばあるカードが表であることは、そのカードの数字以下の数値を基準に裏返すことが偶数回であることであるのを把握できたかどうかが鍵となったようです。得点できている人は(1)から(3)を通じてそれぞれまずまず得点できている人が多かったようです。

第3問【図形と方程式】

座標平面上の正方形ABCDにおいて辺OA上に動点Pを定め、さらにPにより定まる点Q、PとQにより定まる点O1、O2を定め、これらの点について考える問題です。(1)はQの座標をPのx座標を用いて表す問題です。よくできていました。(2)は2つの線分の長さの合計が一定であることを示す問題です。うまく図形的に解釈できれば、ほとんど計算せずに証明できます。(1)ほどではないですが、できている人が多かったです。(3)は線分O1O2が通過してできる図形を示す問題でした。この問題は苦戦した人が多かったです。O1、O2がそれぞれどのような軌跡を描くかから考えると良いでしょう。

第4問 【整数】

与えられた正の整数nとaの式の値の小数第1位が8となるようなnの個数がちょうど3個であるようなaの個数を求める問題です。与えられた式の値が4以下であることはすぐにわかるので、0.8…、1.8…、2.8…、3.8…のいずれかの場合であるとわかります。さらに0.8…、1.8…、2.8…のいずれもありえないことがすぐにわかるので、3.8…の場合について不等式で表現して考えればよいです。

国語

採点・添削した先生からのメッセージ

現代文2題・古文1題の大問3題構成でした。設問形式は記述式・選択式の両方を採用しました。知識確認問題と、内容説明・理由説明問題が中心でした。近年の大学入試の出題傾向を十分踏まえていますので、この模試を通じて、大学入試合格のために必要なスキルを確認することができます。今回の受験を通して実戦感覚をつかみ、復習して次につなげてください。成績に一喜一憂することなく、来るべき入試に向けて着々と弱点克服に努めてください。

第1問【現代文】

全体として、本文内容をかみ砕いて答案を書けていると感じるものが少なめでした。今回の出題については、本文が抽象的な内容であり、かつ設問もその具体化を求める類の出題が多かったため、解答を作るのが難しかったと想定されます。しかし、このような出題であっても、表面的な理解のみならず本文を深く正しく読み、採点者にわかりやすく説明することは常に意識しましょう。

問1は、「くり返される必要」の意味を正しく捉えることができていると感じる答案が少なめでした。また、内容説明の問題であるにもかかわらず、理由説明に転化している答案も多くみられました。

問2は、比較的満点答案の多い設問でした。「日常的技術知としての数学や、数学的思惟はいたる社会においても存在するのに、学問としての数学はギリシャにおいて初めて直接的な生の関心を超えて成立した」ということが「不可思議」の内容でしたが、これを正しく認識できているかどうかで差がつきました。

問3は、何を「区別」するのか、という点について正しく認識できているかどうかで差がつきました。また、「エジプトの~」という書き方も非常にたくさんみられました。筆者は「ギリシャ数学」と「非ギリシャ的数学」に区分して論じており、後者の一例としてエジプトを挙げているので、エジプトに限定した説明は不十分といえます。

問4は、ほとんどの答案が、本文内容をかみ砕いて理解しないまま傍線部付近の表現を繋ぎあわせたように記述されていました。「推理的証明の自覚的摘出」を有するがゆえに、「ギリシャ数学が他とは一線を画す真の数学である」という解答の軸をしっかり理解することが必要です。これが答案に再現されておらず、部分点にとどまるものがほとんどでした。

第2問【現代文】

今回の出題では文章は比較的読みやすいですが、解答を作るのが難しかったかもしれません。問1~問3ともに抜き書きに終始している答案が大半を占めています。随筆文はそのまま一部を抜き書きしても、内容を端的に説明することは難しく、注意が必要です。

問1は「草根の虫」をどう説明するかが問われています。説明の仕方がわからず、本文から使えそうな表現を抜き出しているだけのものが散見されました。抜き出すだけでは説明したとは言えません。わかりやすく言い換えるようにしましょう。

問2については「別なもの」の具体的な説明が必要でした。「働いていた」はそのまま「働く」という動詞を使うのではなく、別の表現を使わなければなりません。

問3は「ひだ」をそのまま用いている答案が散見されました。問1の「病謀」もそうですが、わかりやすく言い換えましょう。どういうことかと聞かれたら、傍線部の各部分を丁寧に言い換えるものだと考えてください。

第3問【古文】

全体的な傾向として、基礎知識の不足が目立ちました。具体的には、助動詞の意味や訳し方の知識、敬語の種類や敬意の方向の知識、古文単語の知識などです。古文の学習は、憶えなければならないことが多くて大変かもしれませんが、現代語と古語との間に相違点が多いため、知識を軽視していては精確な読解ができません。高校3年生で実践的な問題演習に取り組むためにも、高校2年生のうちに基礎知識はマスターしておきましょう。

問1~3は古文単語・文法知識を問う設問でした。もちろん、文脈を把握しなければ意味を特定できないものもありますが、大前提として知識を持っていることが重要です。例えば、「ゆゆし」という古文単語であれば「恐れ多い」「不吉だ」「気味が悪い」「素晴らしい」などの意味がありますが、それらの知識を持ったうえで、文脈から意味を選ぶという解き方になります。

問4は現代語訳の設問でした。(1)に関しては、「未然形+ば」を仮定条件として訳せているか、古文単語「わびし」の意味を憶えているかなどが大きなポイントです。また、(2)は、「もこそ」を懸念・危惧の意味で訳出できているか、「見ば」を仮定条件で訳せているかなどがポイントです。そして、(3)は、「聞こゆ」を謙譲語「申し上げる」として訳せているか、「ずは」を仮定条件として訳せているか、「おはす」を尊敬語「いらっしゃる」として訳せているかなどがポイントです。いずれも、現代語訳の問題で狙われやすい箇所を出題していますので、これらを知らなかった受験生は今回を機に憶えておきましょう。

問5・6は、高度な文脈把握能力を求められる設問です。これらの問題で高得点できた受験生は、高い古文読解力を持っているといってよいでしょう。満点を取れなくとも良いので、古文の基礎知識を総動員して部分点を取っていきましょう。

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