〈第1回講評〉東大・京大模試[添削指導付き](高1・2生対象/2019年7月7日実施)

高1生 高2生

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高1生 講評

2019年7月7日(日)に実施した「第1回 東大・京大模試[添削指導付き]」の講評・得点分布グラフです。

英語

採点・添削した先生からのメッセージ

得点分布グラフ
得点分布グラフ:高1英語

本模試ではリスニング、長文読解3種、正誤問題、そして自由英作文という形式の出題を通して、多面的に英語力を問いました。3種類の長文を時間内に読みこなすのは大変だったかもしれません。「こういう主旨の英文かな」と自分が試験会場で読み取った内容と、解答解説に書いてあった内容とは一致していたでしょうか。まずは正しい読解ができるように、語彙・文法・構文把握力を磨いていきましょう。これからは英語の4技能が求められる時代ですが、正しいアウトプット(writing / speaking)を行うためには、正しいインプット(reading / listening)が欠かせません。よく出来た人も、あまりよく出来なかった人も、ぜひもう一度じっくり問題文を読み、復習してください。

第1問【リスニング】

聴き取り問題の出来は、ふだんから音声学習をしているかどうかで差がつきます。自分でも音読練習をするなど日々の訓練を欠かさないようにしましょう。なお、Part Bのディクテーション(書き取り)の(1)は基本的な単語でかつ、語数も少ないため多くの受験生が点数を取れていました。(2)では、allowedをaroundとした誤答が目立ちました。allowの正しい発音が身についていないとこういったミスにつながりますので、普段の単語学習でも正しい発音を意識するとよいでしょう。

第2問【読解 要旨要約】

要旨の書き方に慣れていない答案が少なからずありました。たとえば、本来は「五感」と一般化して書くべきところを「味覚」のように一つの具体例のみを書いてしまうなどです。「要旨」とは「述べられていることの主要な点・大事な部分」ですので、具体例を並べるのではなく、具体例から読み取れることを一般化して答案を書くようにしましょう。

第3問【読解 和訳】

(1)の不定詞の部分、to masterがどのような用法で使われているのかを把握できていない答案が目立ちました。不定詞のように用法が多岐にわたるものは、その機能を特定するために文脈や文法知識を活用しましょう。(2)では、助動詞のwillやcanを訳出していないものが多くありました。このような細かい部分の訳も忘れないように気をつける必要があります。(3)はwhileを「~しながら」「~しつつ」と正しく訳していた解答はほとんどありませんでした。接続詞whileは「~している間」や「~である一方」などの意味で使われることもあります。文脈をしっかりと捉えて適切な訳語が選べるようにしましょう。(4)では、the confidence you need to start…の部分の構造が理解できていない答案が目立ちました。関係代名詞の省略を見抜いたうえで、関係代名詞の後ろにある名詞の欠落箇所を特定することが求められている問題でした。

このように長文読解になると、ふだん学習して知っているはずの文法事項に対する意識がおろそかになり、知っている単語と単語をつないで、なんとなく解釈する、という人が少なくありません。しかし、それでは正確な情報を読み取ることはできません。文構造への意識を少しずつ高めていきましょう。

第4問【読解 総合問題】

問1の和訳でも、上と同じことが言えます。colored and patternedが、fishを修飾する過去分詞の形容詞的用法の並列であることが見抜けていないと思われる答案や、makeが第5文型であることが理解できていない答案が多々ありました。また、問4では「『褐虫藻』という語を用い」という指示を無視している答案も少なくなかったです。設問は丁寧に読み、指示に従うようにしましょう。

第5問【文法・英作文】

Part Aは正誤問題でした。正誤問題は文法力を問う問題の中でも難度の高い出題形式です。ここでの正答率が低かった場合は、解説をよく読み、文法知識を整理しておきましょう。文法上の間違いを見抜ける能力を鍛えることは英作文でのミスを減らすことにもつながります。

Part Bは「日本の高校において2番目に重要だと思う科目」について書く自由英作文でした。数学を選び「買い物で合計額の計算ができるため」とした答案が多くありましたが、高校の授業の話をしていますので、小学校の授業でも十分な内容ではあまり説得力がありません。今回のような空所補充タイプの自由英作文では前後がしっかりとつながるような内容にすることが大切です。また、国語を選び、理由として空所の前で述べられている「国際化」を持ち出しているものもありましたが、これでは英語が重要な理由に近くなってしまいます。空所の前で「国際化」については述べられているのですが、その部分の表現を利用するのであれば、自分の主張に合うよう適宜内容を変更させる必要があります。

数学

採点・添削した先生からのメッセージ

得点分布グラフ
得点分布グラフ:高1数学

高1東大京大模試の出来はどうだったでしょうか。今回の数学の出題範囲は中学までの数学のすべてと、高校範囲の「数と式」「2次関数」でした。今回の模試は、高校での数学の学習を高いレベルで進めて行けるだけの確かな基礎学力があるかどうかを測れる問題で構成しました。解くにあたって特別な知識は必要としない、問題文をしっかり読み解ければ対応できる問題を集めたつもりです。今回好調だった人はおごることなく着実に学習を重ねてゆきましょう。不本意な結果に終わった人は現時点で自分に足りていないものを把握することを意識しながら、しっかり解答解説を熟読して復習してください。

第1問【数と式】

与えられた条件を満たす正の整数の組(a,b,c)を求める問題です。誘導として(1)でa+b+cの値が、(2)でcの値の範囲を示してその根拠がそれぞれ問われていて、(3)で組(a,b,c)を問う構成になっています。(1)はよく解けていました。数値のみを答えている答案が散見されました。高校での数学では根拠の説明が重要です。この場合は、なぜその数値といえるのかの説明をしなければいけません。(2)はよく解けていました。(1)で導いた値を用いるのが明快です。(3)は(2)で与えられている条件を用いて場合分けして調べるのが明快です。(1)で求めたa+b+cの値を満たす組をすべて列挙している答案が散見されましたが、それではそもそもの与えられた条件を満たすかどうかの検討がされていません。

第2問【2次関数】

正方形の周上を動く2点P、Qについて線分PQの長さの変化の様子を考える問題です。(1)で線分PQの長さの2乗を表す関数のグラフを描き、(2)でそのグラフを踏まえてPQの長さについての問いに答える構成になっています。(1)は線分の長さの平方を表す関数について考えるので、三平方の定理の活用を考えてP、Qの位置関係により場合分けするのが良いでしょう。グラフのみを示している答案が散見されました。高校での数学では根拠の説明が重要です。この場合は、なぜそのグラフになるのかの説明をしなければいけません。 (2)は(1)ができれば容易な問題でしたが、もう少し慎重であれば避けられたはずのミスが散見されました。

第3問【確率】

サイコロを3回振るときに出る目から得られる数値a、b、cについての確率の問題です。(1)から(3)までの小問で構成されています。一般には後の方に行くほど難度が高いと判定されるセットと思われますが、相性もあってか、(1)が解けないで(2)や(3)が解けている方も散見されました。場合の数や確率の問題では様々な解法が考えられます。本問でも様々な発想の解法による答案が見られました。(1)から(3)を通じて、いきなり数式を書いている答案が目立ちました。高校での数学では根拠の説明が重要です。順列の数や組み合わせの数の計算の仕方についてまで説明する必要はありませんが、たとえばどのような基準で場合分けしているかなどは言葉で説明しておくべきです。

第4問【立体】

与えられた四角すいのすべての辺に接する球の半径を求める問題です。誘導として(1)で側面の三角形の内接円の半径が問われていて、(2)で球の半径が問われる構成になっています。(1)はよく解けていました。(1)が解けた人でも、(2)は苦戦した人が多かったです。類題を解いた経験が少ないと推測される問題ではありますが、解いていく手順としては典型的といってよい問題でもあります。流れをしっかり追いながら解答解説を熟読して復習してほしいと思います。

国語

採点・添削した先生からのメッセージ

得点分布グラフ
得点分布グラフ:高1国語

現代文二題・古文一題の大問3題構成でした。設問形式は記述式・選択式の両方を採用しました。知識系確認問題と、内容説明・理由説明問題が中心でした。近年の大学入試の出題傾向を十分踏まえていますので、この模試を通じて、大学入試合格のために必要なスキルを確認することができます。今回の受験を通して実戦感覚をつかみ、復習して次につなげてください。成績に一喜一憂することなく、来るべき入試に向けて着々と弱点克服に努めてください。

第1問【現代文の読解】

答案全体から、〈何が問われているのか〉を把握するのに苦戦した様子が見受けられます。本文の議論内容からキーワードを把握して、答案を組み立てていきましょう。また、一般に問の間で解答内容が重複することはありません。意味段落ごとに内容を把握できているかという観点で作題しているためです。解答するためには本文のどこに着目したらよいか、本文を読み直して復習してください。

問1は、あと一歩という答案が多かったです。「多数」が「複数ではない」のは「多数」が「ひとかたまりとして単数」だからであり、それは「数えられる異他的なもの」が「ない」からと、理由を順番に説明していけばよいのですが、すべてに言及できている答案は少なかったです。答えのように見える文言に飛びつかず、理由を追っていく作業を怠らないようにしましょう。

問2は、「等しさ」と「差異」が重要な要素であることに気づき、この二つを元に答案を作成しようとしたものの、うまくまとめられずに得点に至らなかったという答案が目立ちました。答え方に迷ったときは、設問の文言を使いましょう。また、キーワード(「等しさ」「差異」)がそれぞれどのように本文で議論されているか、その説明もするようにしてください。おそらく理解しているのだろうなと窺えるものの、説明が不十分だったためにその分の得点が得られなかった答案が多く見受けられます。

問3は、「逆説的な」のニュアンスを正しく反映できていない答案が目立ちました。人間の持つ「共通する性質」が「他と自分を区別すること」の手がかりとなることは、一見すると矛盾しているように思えます。そこで「逆に」「~だが」などの表現を使うことで、はじめて逆説として理論が成立することを説明しましょう。

問4は、アーレントの論で示された人間の条件について、「複数性」について言及できていないものや、人間の本来性がどのような性質を持ったものであるか、詳しく説明ができていない解答が多く見られました。このような字数制限のある問題は、まず、適切な要素が何であったかが見極められなければ、字数不足に陥ったり、あるいは不要な要素で解答を満たしてしたりしまいがちです。記述の際は設問を見て、問われていることが何であったか、確認しながら整理をするとよいでしょう。

問5の漢字問題は全問書けるように復習してください。特に目立ったのがdの「渇(き)」を同音異義語の「乾」としていた解答です。文脈を踏まえて、適切な漢字を記述できるようにしましょう。

第2問【現代文の読解】

問1~問3ともに抜き書きに終始している答案が大半を占めています。随筆文はそのまま一部を抜き書きしても、内容を端的に説明することは難しいため注意が必要です。

問1と問2については、あと1~2の要素が必要だったという答案が多かったです。特に後者については「仲間たちとの談論風発の」にぎやかさと対比された「風邪で臥せっているケンチのわびしさ」を盛り込む必要がありました。とはいえ、着目すべき本文の箇所には着目できていたと思います。今後も期待しています。

問3は「戯れ」を「遊び心が入っている」と言い換えた答案は見事でした。必要以上に「」を使って内容説明を試みている答案が散見されました。「」はなるべく用いずにわかりやすく言い換えるようにしてください。

第3問【古文の読解】

今回の文章は室町時代の作品でしたが、王朝物で散見するような男女の悲恋物語でしたので、内容は比較的容易に把握できたのではないかと思います。

問1~4は古文単語や文法などの知識事項に関する設問でした。なかでも問2・3は古文読解の基礎となる文法問題ですので、全問正解してほしい問題です。間違えた設問は必ず復習し、早い段階で文法の知識を固めましょう。

問5の現代語訳問題では、助動詞の意味を忠実に反映できていない答案や、敬語の種類が見極められていない答案が多く見受けられました。また、問7は話の流れを踏まえて説明できていない解答が多数を占めました。解答解説も参考のうえ、文法や単語などの基本知識の見直しを行いましょう。

高2生 講評

2019年7月7日(日)に実施した「第1回 東大・京大模試[添削指導付き]」の講評・得点分布グラフです。

英語

採点・添削した先生からのメッセージ

得点分布グラフ
得点分布グラフ:高2英語

本模試ではリスニング、長文読解、そして英作文という形式の出題を通して、多面的に英語力を問いました。英文の内容を正確に把握したり、自分の伝えたいことを適切に表現したりするためには、語彙・文法・構文把握などの基礎力が不可欠です。間違えた問題を見直す中で、どのような力が欠けていたのか、自分の課題を明確にするようにしましょう。また、単語などの知識はあっても設問にうまく対処できなかったという人もいたかもしれません。正解するにはどのような考え方が必要だったのか、どのような要素を盛り込めばよかったのかを確認して、総合的な英語力の向上に努めてください。

第1問【リスニング】

Part Aはやや長めの英文を聞いて、的確に内容を理解できるかを問いました。理解が不十分だった人は、普段からまとまった量の英文を聞く訓練を積むことで、リスニング力を高めましょう。Part Bは聞き取った内容をもとに、空所を埋めて英文を完成させる問題です。(1)では「若者」という点に触れていない答案が比較的多く見られました。(2)では「候補者のイメージに基づいて投票する(vote for a candidate based on his or her image)」という内容は捉えられていても、vote toやby his or her imageなど、英語として不自然な表現になっている解答が散見されました。音声を正確に聞き取るとともに、正しい語法が身についているかも問われました。

第2問【読解 要旨要約】

全体的な英文の内容は比較的捉えられていましたが、要旨を過不足なくまとめられている答案は少数でした。今回の英文では、「記憶の重要性」についてそれぞれの段落で異なる観点から論じられています。解答にあたっては、各段落の内容を簡潔にまとめる必要がありましたが、第1・2段落あるいは第3段落の内容だけに言及している答案が多くありました。第1段落の譲歩的な内容や具体例に字数を割いてしまうと、肝心の筆者の主張部分を書ききれなくなってしまいます。復習する際は、自分の答案にどの内容が不足していたか、それを盛り込むにはどのようなまとめ方をすればいいのかを考えて行いましょう。

第3問【読解 和訳】

(1)ではbecause節が最後まで続いていることや、節内の動詞beginsとrushesの並列が分かっていない答案が多くありました。(2)はgrowing upが分詞構文であること、whomがhearおよびtalk toの目的語であることを理解している答案はいずれも少数でした。(3)では文頭のItを形式主語だと誤認している答案が相当数ありました。また、how relatively fast or slowのhowを適切に解釈できているものも少なかったです。文構造の把握は正確な読解のために不可欠です。なんとなく単語をつなげるのではなく、文法・語法の知識をもとにしっかりと文の構成をとらえるように心がけましょう。語彙の面では、pause、turn、perceive、styleなどでの減点が目立ちました。辞書的な意味を覚えるのはもちろん、英文中でどのような意味で用いられているのか、文脈を踏まえて判断するようにしましょう。

第4問【読解 総合問題】

問2の整序問題は、語法の知識と文脈の把握が問われました。難しく感じた受験生も多かったと思いますが、解答解説で考え方を確認してください。記述問題では、問3のget distracted、問5のdeserveの意味がわかっていない答案が多くありあました。いずれも受験においては基本レベルの単語なので覚えておいてほしいですが、仮にわからない単語があっても上手に部分点を取れるようになってほしいと思います。問6の訂正案は、書くべき内容はある程度わかっていても、文末のat the same timeとのつながりが悪くて減点された答案が散見されました。空所だけでなく、前後のつながりにも注意を向けるようにしましょう。

第5問【英作文】

空白の答案は比較的少なく、多くの受験生が最後まで取り組んでいました。自身の経験について論じる設問だったこともあり、内容的には留学や部活、受験、ボランティア、人助けなど、バラエティーに富んでいました。その経験から学んだことについてもさまざまな内容が書かれていましたが、論理の飛躍があったり「人として成長できたこと」として適切でない内容になったりしている場合は、適宜減点をしました。文法面では、大多数の受験生が基本的な英文を組み立てることはできていましたが、時制や語法など基本的なミスも散見されました。また、関係詞や接続詞などを用いて複数の節が関わる文を書く際にも間違いが目立ちました。学習した文法事項を英作文でも使いこなせるように、普段から演習を重ねましょう。

数学

採点・添削した先生からのメッセージ

得点分布グラフ
得点分布グラフ:高2数学

高2東大京大模試の出来はどうだったでしょうか。今回の数学の出題範囲は数学Ⅰ・Aの全てと数学Ⅱの「式と証明」「複素数と方程式」「図形と方程式」でした。今回の模試は、高2での数学の学習を高いレベルで進めて行けるだけの基盤ができているかどうかを測れる問題で構成しました。解くにあたって特別な知識は必要としない、出題範囲内の標準的な知識や技術、発想の自然な応用で対応できる問題を集めたつもりです。今回好調だった人はおごることなく着実に学習を重ねてゆき、力をさらに伸ばしてゆきましょう。不本意な結果に終わった人は現時点で自分に足りていないものを把握することを意識しながら、しっかり解答解説を熟読して復習してください。

第1問【数と式】

与えられた2つの条件を満たす整数の組(a,b,c)の数を求める問題です。与えられた条件のうちの一方については比較的少ない場合分けを考えることができます。与えられた条件がa,b,cについて対称的であることからa,b,cに仮の大小関係を設定して場合ごとに組の数を求め、大小関係を設定していたことによる重複分を考えることで、求める組の数を得ることができます。最初に場合分けができなければどうしようもない問題で、多くの方が苦戦していました。

第2問【2次関数】

与えられた2次関数の定義域と値域が一致する場合を求める問題です。問題では文字定数a、bを用いて定義域と値域(最大値と最小値)を表現しています。定義域に文字定数を含む2次関数の最大値や最小値について考える問題の一種と理解できれば、高2としては定跡としてグラフである放物線の軸と定義域の関係で場合分けする方針を立ててほしいところです。実際、そこまで到達できた人は少なくありませんでした。それらの方については、場合分けごとに計算はそれなりにできているものの、数値の大小の評価で混乱して失点している方が多かった印象があります。難度の高い試験では、得点できるところで確実に得点することが重要です。ある程度まで進めてゆけそうな手ごたえがあるならば、思い切ってその部分に注力することを考えてみてもよいでしょう。

第3問【確率】

0と書かれたカードと1と書かれたカードの合計n枚から同時に2枚取り出すときの確率についての問題です。(1)でn=100という具体的な場合について考え、(2)でより一般的な場合について考える構成になっています。(1)では2枚のカードの数値の積が0となる確率について考えるのですが、確率を表す式を正しく立てられていない答案が目立ちました。自分なりに具体的なイメージを持ったうえで式を立てることを心掛けてほしいと思います。(2)は(1)での理解を踏まえてさらに先を考える問題であったのですが、実は(1)の理解と無関係に得点できる部分がありました。(1)で得点できなかったものの、その部分で(2)で得点している答案が散見されました。難度の高い試験に臨むときは、自分が理解できていると主張できる部分を見逃がさないで貪欲に得点を狙う姿勢が大切です。

第4問 【図形と方程式】

座標平面上においてある2直線に接しある定点を通る2つの円、それら2円と一方の直線に接する円について考える問題です。(1)である2直線に接しある定点を通る2円の中心を通る直線の方程式を求め、(2)で直線の一方と3円の接点について考える構成になっています。(1)は円の中心から2直線への距離が等しいことから式を立てるのが明快です。図形的に捉えると、2直線のなす角の2等分線の一方の方程式を求めることになります。図形的に把握できれば、今回の出題範囲には含まれていませんが、三角関数の加法定理を用いて解くこともできますし、実際そのように解いている方もいました。なお出題範囲は「この範囲で解くことができる」ことを示すものです。一般に、出題範囲に含まれていない手法を用いる解答が無効になるようなことはありません。(2)は接点の座標を求めるなどして具体的な数値で考えようとすると計算が大変なことになります。問われているのは2つの線分の長さの比なので、具体的な長さを求めることができなくても、適当な基準と2つの線分の長さの比を求めることができれば解決します。何を基準とするとよいかは状況を図形的に把握することで見当をつけることができます。

国語

採点・添削した先生からのメッセージ

得点分布グラフ
得点分布グラフ:高2国語

現代文二題・古文一題の大問3題構成でした。設問形式は記述式・選択式の両方を採用しました。知識系確認問題と、内容説明・理由説明問題が中心でした。近年の大学入試の出題傾向を十分踏まえていますので、この模試を通じて、大学入試合格のために必要なスキルを確認することができます。今回の受験を通して実戦感覚をつかみ、復習して次につなげてください。成績に一喜一憂することなく、来るべき入試に向けて着々と弱点克服に努めてください。

第1問【評論文の読解】

全体として、本文内容をきちんと噛み砕いて答案を書けていると感じるものが少なめでした。あまりに換言しすぎて本文内容からそれてしまうのはよくありませんが、一方で、本文の表現を意味もわからず組み合わせて解答を作るのもよくありません。文章を大局的に理解することも同時に心掛けておきましょう。

問1は、対比の説明であったためか、「身体が客観性を持つのに対し、心は主観性を持つ」といった解答軸の設定は比較的よくできており、高得点が期待できました。具体化が不足している答案については減点がなされているため、注意しましょう。

問2では、「心と身体が全く異なる実体である」「心が身体を動かす(身体に作用する)」という要素は書けている答案が多かった一方、「根本的な問題」については「(上記の内容が)説明がつかないから」という内容に留まり、説明不足のものが多く見られました。「説明がつかない」というのが、具体的にどういうことかを説明することが求められている設問だったことに注意しましょう。

問3は、「カテゴリー・ミステイク」とは何かを説明するに留まる解答が多かったのが印象的でした。傍線部に含まれる要素はそれに限らないため、「彼」であったり、「説き起こしている」という部分であったりも同様に説明する必要がありました。

問4は、「物心二元論的考えが誤りである」という解答の中心部分が含まれていない答案が多く、半分以上の点数を確保できているものは少数でした。他にも、その根拠となる「心は因果連鎖の系列の中に位置づけられるものではない」という要素も欠けているものが多かったです。必要な要素を限られた字数内で過不足なく含めることを意識しましょう。

第2問【随想文の読解】

抽象的表現も多かったため、今回の文章に読みにくさを感じた受験生もいたことでしょう。評論文だけではなく、今回出題したような随想文にも慣れていきましょう。

抽象的表現も多かったため、今回の文章に読みにくさを感じた受験生もいたことでしょう。評論文だけではなく、今回出題したような随想文にも慣れていきましょう。

問2は比較的解答の方向性を正しく設定できている答案が多く見られました。しかし一方で、設問の「まとめよ」という指定に対して、「扇田は~、大笹は~」という対比構造で記述しているものも多く見られました。問に正しく答えることは現代文では必須条件なので、注意しましょう。

問3については、高得点を取ることが難しかったようです。多くの生徒が“「場所」と「人物」を「抽象的に」表す”という形では書くことができていましたが、「人物」についてもう少し掘り下げ、「人々が不可思議な会話でつかのまの奇妙な関係を結ぶ」という要素を含めることのできている答案は少数でした。

第3問【古文の読解】

全体の傾向として、基礎知識が十分に身についていることが感じられる答案が少なく、文脈解釈力が特に問われないような部分についても失点が多く見られました。

問1の語句の解釈問題は点数にばらつきがあり、満点のものもあれば、ほとんど得点できていないものもありました。一方で、問2の文法問題は比較的よくできており、文法の学習は進んでいる一方で単語の学習が進んでいないことが窺えます。問3の人物特定問題も、出来にはばらつきがありましたが、問1がよくできている生徒は問3もよくできているケースも多く、以上の基礎問題で10点近くの差がついていたことは、見逃せないように思われました。

問4や問5の現代語訳・内容解釈説明の問題については、やはり先述した基礎知識の不十分性から失点しているケースが非常に多かったです。こちらについては、単に単語力不足のみならず、文法的要素に気付けていないものも多く見られました。問4‐1の疑問の係助詞「や」であったり、問5の「ずは」「なむ」の解釈であったりは、その最たる例です。

問6については、②が「右大臣邸」を指すことは多くの生徒が気付けていた一方で、③は単に「手紙」を指すとしているものが多く、具体的内容に踏み込む必要性がありました。

問7については、②が「右大臣邸」を指すことは多くの生徒が気付けていた一方で、③は単に「手紙」を指すとしているものが多く、具体的内容に踏み込む必要性がありました。

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