【連載】2013年6月 中学生へのメッセージ

早くも梅雨に入りました。その割には晴れている日が……。

母親二人から生まれた?二母性マウス「かぐや」

2004年に世界で初めて二つの卵子でほ乳類を誕生させることに成功した実験用マウスを知っていますか?それが「かぐや」とよばれるマウスです。皆さんが生物で学んだとおり、通常、ほ乳類は精子と卵子が結合することによって受精卵を作ります。ところが、染色体の中の遺伝子を操作して、卵子二つで新たな生命体を作ることができたようです。

X染色体の不活性化

本来は父母から一つずつ受け継ぐ染色体によって雄か雌かが決まります。雄ならX染色体とY染色体、雌ならX染色体二つが受け継がれます。Xの本数が異なるわけですが、雄の場合はX染色体一本で生存に必要な遺伝子による細胞活性化を行っています。雌はどうなるかというと二本とも活性化すると細胞の働きが過剰になって、死んでしまいます。そこで一本のX染色体を活性化させません。そのときに、DNAメチル化によって遺伝子発現を抑制しています。

卵子の染色体の操作

受け継ぐ染色体の遺伝子を操作すると卵子の中で動きを止められている精子としての動きが活性化し、卵子としての動きを不活性化することが可能になりました。その結果、「かぐや」は誕生したのです。しかも、かぐやは子供を産むこともできました。

エピジェネティクスとは

私たちの細胞にはすべて同じ遺伝子情報が存在します。ところが、身体の器官はバラバラな形態を持っています。なぜ同じ設計図にもかかわらず、異なったものができるかというと、遺伝子の働きにスイッチを入れたり、切ったりする機構が存在することがわかりました。それがエピジェネティクスなのです。実際のスイッチには先ほどお話ししたDNAメチル化などが関与しているようです。

医学への関与

このエピジェネティクスは今後の研究によってさまざまな医学の発展に関与しそうです。たとえば、先天的遺伝子疾患の治療や胃がんの治療などにも大きな影響を与えそうです。

目標を大きく持つ

大きく話が変わりますが、皆さんの目標は何ですか?

かつて「夢をビジョンにする」重要性についてお話ししたことがありましたね。目標がもし達成されたら、満足しますよね。でも、目標が達成された段階で成長がストップするとしたらどうでしょうか?

学習することでさまざまなことが明確になっていきます。しかし、実は失う力もあるようです。たとえば、根本から学ぶ姿勢や素直に不思議と思える力、知らないと言う勇気などです。知らず知らずのうちに知識に頼っていませんか?思考し続けるということは憶測などをなるべく行わずに、条件をしっかり理解して、論理に重きを置くことです。未知の条件が存在するからこそ、問題としっかり向き合うことができます。この姿勢を続けることが成長にはとても重要です。

従って、「率直に思った疑問を長時間かけて明確にする」という目標を立てることが大切です。今回、少々難解な話をしたのも常識を越えることが可能であることを皆さんにお伝えしたかったからです。

Y-SAPIXより参考書「中高一貫生のためのαシリーズ」を刊行

先月、思わせぶりな終わり方をしたのは実はこのことです。「参考書を使って勉強をしたいのだけれど、本屋に行ってもほしいものがない」など、教室で生徒の皆さんからよく耳にしました。

この参考書は主に

  1. 根本を深く学ぶ
  2. 知識だけではなく方法・法則を定着させる
  3. 最先端レベルの学習に対応できる素地を作り上げる

という目的を持っています。

先取り学習をしたい、学校で学んだことをより深めたい、単元や事項についてもっと根本的なことを知りたい、などの皆さんのさまざまな目的に対応できる参考書です。

7月1日より英語が2冊、数学、リベラル読解研究の順に3教科計4冊が順次刊行されます。この夏、皆さんの学習をより効果的に行うことのできるアイテムが増えます。ぜひ本屋さんで手に取ってみてください。

「中高一貫生のためのαシリーズ」
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お問い合わせ: 0120-3759-37 (日曜・祝日を除く14:00〜18:00) Webフォームで問い合わせる