【連載】2012年11月 中学生へのメッセージ

社会とのつながり

人間と動物に差はあるのでしょうか。たとえばチンパンジーとDNAで比べるとその差はわずか1.6%しかないようです。人間と動物は異なっていると言うこともできますが、たった1.6%の違いですから、人間が単に違うと思い込んでいるだけだと言うこともできるでしょう。

生物学的な客観情報で比べるとほとんど違いのない人間と動物。では、何を持って違いを示すことができるのでしょう。たとえば、人間は社会を形成しているというのはどうでしょう。もちろん、集団行動や生活をする動物も存在していますが、その規模、レベルなどで人間は一線を画しています。

人間を表す「ホモサピエンス」という言葉には「知恵のある人」や「分別のある人」という意味があるそうです。「分別」という言葉は、他人が存在しなければ必要のない言葉ともいえるでしょう。良好な社会で有り続けるために多くの人が努力する状態こそ我々の幸福につながるのではないでしょうか。つまり、社会とのつながりを人間は常に意識することが大切だと言えます。

そうすると、中学生である皆さんが、自らを磨くのも言ってみれば「社会のため」と言えるのです。でも、こうはっきりと書いてしまうと「自分のために」努力しているんだと違和感や嫌悪感を感じる人が多いかもしれませんね。もちろん、最初から「社会のため」に努力できるかと言えば、これは難しいことでしょう。でも、「自分のため」に努力していった先に何があるかを想像してみてください。「自分」か「社会」かという2択ではなく、「自分」の先に「社会」が存在するイメージが持てると良いと思います。

幕末に生きた吉田松陰は松下村塾で身分の分け隔てなく教育したことは有名ですが、塾生には、常に「社会に役立つことを考えよ」と伝えていたようです。目標を立てる際に個人の技量を上げることを考えがちですが、その先にそれを用いて何をするのかを考えるべきだということでしょう。大きな視野に立った教え子たちの活躍は歴史が証明しています。今、皆さんがすべきことは、視野を広げること、さまざまなルールを学ぶこと、そして表現するツールを身につけることです。従って、目の前には自分を伸ばすプログラムが山積になり、少々辟易するかもしれませんが、学生時代にさまざまな経験を積むことがとても重要です。現在は社会が大きく変化していて、予測が難しい時代です。

しかし、さまざまな分野で社会をより良くする努力が続けられています。図書館へ行き、普段は目にしない書物を紐解いてみたり、博物館・美術館へ行き、見聞を拡げたり、体験的なイベントに参加し、肌で感じてみたり、現在行われている活動と接点を持ってみてください。

冬期講習に向けて

今年も残すところあと2か月になりました。学校でも文化祭や体育祭などの大きなイベントが終わり、年内最後の定期テストが終われば、比較的落ち着いた時期を迎えられると思います。ぜひ、この時期を有意義に過ごしてください。

Y-SAPIXでもお正月を挟んだ時期に冬期講習を開講します。日数は6日間ですが、内容は盛りだくさんです。これまでの学習内容のまとめ、これから学習する内容の先取りと皆さんの実力アップに役立つ講座です。気持ちをリフレッシュして学習に取り組みましょう。

Y-SAPIXでは冬期講習から学習をスタートする皆さんを歓迎します。受講にあたってはテストの受験が必要となりますが、現在の学力をチェックする意味も含めて、ぜひ、ご受験ください。

お問い合わせ: 0120-3759-37 (日曜・祝日を除く14:00〜18:00) Webフォームで問い合わせる