第11回 東大合格に必要な学力とは?〈古文・漢文〉

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古文・漢文

漢文

東大の漢文問題は、他の国公立大の問題とくらべて内容的には易しい問題である。読解に関しては、容易に理解できるものと思われる。

しかし、内容が理解できたとしても、その内容を正確かつ的確に記述できなければ、合格には届かない。そのための学力をつけるには、どうしたらよいのか?いくつか述べておきたい。

漢字の持つ意味を知る

漢字には、いろいろな意味を持つものがある、しかし、受験生がそれをあまり意識しないで、日常で使われている意味をそのまま訳などに書くことがある。

漢文を読む場合、日常使われている漢字について、その意味に注意を払い、日頃から辞書で確認する作業が必要である。そのために、漢和辞典を手元に備えておきたい。自分でそのような作業をすることによって、語彙を増やし、正確な読解が可能になる

現代語訳を自分の言葉で表現する

句形や語彙をふまえてはいるが、そこまでに止まってしまう直訳の答案も多<見られるが、東大レベルでは、それだけでは得点に結びつかない。

東大入試では、「平易な現代語に訳せ」と指示してあるように文脈に即した、分かりやすい日本語が要求されているのである。だから、「書き下し文」のような訳では、ほとんど得点には結びつかない。

東大では、訳しにくい箇所が設問で問われることが多いので、日頃から現代語訳を自分の言葉で表現できるようにしておく必要がある。

簡潔な表現を身につける

説明問題では、簡潔な表現を心掛ける必要がある。冗長な表現は避けて、ポイントからはずれた余計なことを書かないことである。

あくまでも、文脈から読み取れることを根拠にして、過不足無く表現できる記述力が必要とされる。必要と思われる要素を読み込める限り、最大限に包み込んだ詳しい解答を作り、それを必要な要素をはずさないように要領良く言い換えてまとめていく。そのような訓練を重ねることによって、簡潔な表現ができるようになる。

記述力を鍛える

記述力は、すぐに身につくものではない。日頃から問題演習を多くこなすことで、鍛えておかなければならない。

SAPIX YOZEMI GROUP「2011 spring東大合格プロジェクト」より転載

次回は、「東大合格に必要な学力とは?〈数学(理科)〉」を掲載予定です。

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