【連載】2013年12月 中学生へのメッセージ

2013年も残り1ヵ月です。定期テストの準備は進んでますか?

世紀の天体ショー 続報

先月お話ししたアイソン彗星ですが、太陽に再接近している現在、消滅した可能性が示唆されています。NASAはまだ、存在しているとのコメントも出しているようですが、その去就については予断を許さないようです。観測もなかなかうまくいかないようで少し残念な結果になっているようです。

予測はどう立てる

少し先のことを予測したお話をしたいと思います。我々が未来、いやそこまで大仰なものではなく、今後のことを考える際に、どのような思考をたどるかを考えてみましょう。

たとえば、洋服が欲しい場合、手元にお金があれば買えますが、残念ながらお金が足りない場合、今後の手に入る予測を立てて、望みが叶うか予測することになります。少し先には楽しいお正月が待っています。おじいさまやおばあさまからの臨時収入があるかもしれません。また、バーゲンセールも考えられます。自分が使える金額や去年のお年玉から今年の額を予測します。まさに予測は数値を用いて行うことが分かります。また、毎年、福袋を売っているお店は今年も売るだろうとか、こんな中身が期待できるだろうというのは過去の事実からの予測になります。

今度は立場を変えて、バーゲンセール行ったり、福袋を売ったりする側から考えてみましょう。どれくらいの金額に設定するとどれくらい売れるかという予測を立てないと大きな損失が出たり、もっと売りたいのに売り切れてしまったりするかもしれません。従って、前の年にはどのような商品がどれくらい売れたのかをデータとして蓄積し、予測に役立てる必要が出てきます。

あなたへおすすめ

ものの購入方法として定着してきたネットショッピングですが、あるものを買うと表題のような情報がサイトを再び訪れたときに表示されたり、メールで届いたりすることがあると思います。ネットショッピングをした人の情報を蓄積し、その動向を分析した結果、次に買うであろう商品を予測して情報を提供しているわけです。また、消耗品などの場合、注文の間隔を情報として蓄積し、そろそろなくなりそうだと予測した時期にメールを送ってくる場合もあるでしょう。

これまでの店舗と違い、サイトからの購入は情報も一ヵ所に集中します。その膨大なデータを用いて、さまざまな予測を立てる時代がもうすぐそこまできています。実は、このシステムには恐ろしい面が潜んでいます。このおすすめは誰かがしてくれているのではなく、機械的に統計データを用いて機械的に奨めているのです。

ところが、受け取る側は「便利」と感じて、信頼感を持ち出す可能性が大きいです。すると、本当は人間同士の関係から生まれてきていた信頼に基づく取引が、崩れ出してしまいます。問題は売買の形態が変わるだけでなく、売る側の人間が不要になる、つまり、「営業」と呼ばれる仕事の多くが失われる危険性まで含んでいるのです。

統計学の時代が到来?

データは集計され、分析されて初めて、価値が現れます。かつては時間のかかった集計もITの発達により、比較的短時間で可能になってきています。また、分析する際の統計データの扱い方もさまざまな世界で進歩しています。高校数学でも統計は重視されるでしょうし、その後の社会生活の中でも数値を用いた予測は重要になっていくでしょう。

最近「ビックデータ」という言葉が世間を賑わしています。先ほどのように膨大に集まるデータには個人的な情報(たとえば、性別や年代だけでも購買層が予測できます)が含まれていますから、さまざまな仮説が立てられます。さらに多くのデータから精度の高い予測が可能になり、場合によっては誤差の及ぶ範囲や内容まで予測できてしまうかもしれません(ということは個人の情報を分析すると行動パターンまで予測されてしまうことに……)。

思考の重要性

先ほどデータからさまざまな仮説が立てられると書きましたが、この部分は当面人間のみが行えることになるでしょう。もちろん、仮説もデータ化し、選択するまではITでも可能になるはずです。しかし、人間の特質である「無」から「有」を生み出す力を活かせる機会でもあるのです。そのときにより高度な思考力を発揮して、予測を立てていくことが重要です。整理された情報から新たな発想を行えるように、情報の扱い方をしっかり学んで欲しいと思います。

情報に敏感になろう

技術の進歩はめざましく、どんどん進化を遂げていきます。何度かお伝えしたように情報は「やってくる」時代になりました。だからこそ、「取りに行く」情報の大切さを感じてください。「ビックデータ」のようなキーワードを意識し、理解していくことを、皆さんには、ぜひ、来るべき年には習慣づけて欲しいと思います。

参考図書

※書名をクリックすると、Amazon.co.jpのページへ移動します。

お問い合わせ: 0120-3759-37 (日曜・祝日を除く14:00〜18:00) Webフォームで問い合わせる