第9回 主な文系学部・研究科の特徴

東大研究室

主な文系学部・研究科の特徴

東大の文系学部としては、法・経済・文・教育・教養(文理両系統あり)の5つがあり、それぞれの大学院研究科がある。また、独立大学院として公共政策学教育部がある。このうち、教養学部(後期課程)については、他学部と異なる特徴がかなり目立つ。

教養学部後期課程

東大生は1・2年生の間、教養学部生として駒場キャンパスで共に学び、3・4年生で各専門の学部に分かれ、本郷キャンパスに移るが、教養学部後期課程進学者は3年生以降も駒場に残る。

教養学部後期課程には理系分野と文系分野が存在するが、文系分野に特徴的なのは少人数教育語学教育交換留学生制度の充実である。授業は多くが5人前後で展開され、教授との距離が非常に近い。

また専門課程の学部としては教少ない、外国語の必修を設けている点で特徴的である。交換留学については、学部生が利用できる唯一の交換留学制度であり、毎年世界各地の大学にこの制度を利用して留学している。

教養学部

教養学部で学べることの特徴は学際性にある。自身の興味関心に従い、教養学科、学際科学科、総合自然科学科(※)の学科に分かれる。互いの学科の授業を比較的自由に取ることができ、その内容は日本書紀の研究から国際経営の授業まで幅広い。文学部や他の文系学部ではここまでの自由度はない。

※ 平成23年度に6つあった学科を文中の3学科に改組した。

法学部

法学部は、東大の設立当初よりある学部で、日本の法学・政治学研究の中心として多くの人材を送り出してきた。大学院は総合法政専攻と、法曹養成専攻(法科大学院)の2専攻からなる。

経済学部

経済学部は、経済学科、経営学科、金融学科の3学科からなり、演習(ゼミナール)などの少人数教育を重視している。将来、国際的な経済学者、ビジネス・リーダー、政府・国際機関の中心的人材として活躍できる人材を生み出すべく、実際に政策運営や企業経営の現場に接する機会が多く与えられる。

文学部

文学部の学域はきわめて広い。思想文化(哲学)、歴史文化(史学)、言語文化(文学)、行動文化(心理・社会学)の4学科、27専修課程で人文科学の全領域をカバーしている。また、大学院人文社会系研究科では、文化資源学や死生学など、新しい学問領域を、他学部とも連携しつつ常に開拓している。

教育学部

教育学部はいわゆる教員養成課程ではなく、総合科学としての教育科学を、社会学・経済学・心理学・生理学など、各学問分野との関わりの中で学び、研究していく。平成22年度から、基礎教育学、教育社会科学(比較教育社会学コース、教育実践・政策学コース)、心身発達科学(教育心理学コース、身体教育学コース)の3専修5コースの編成となった。

SAPIX YOZEMI GROUP「2011 spring東大合格プロジェクト」より転載(一部改変)

次回は、「東大合格に必要な学力とは?〈現代文〉」を掲載予定です。

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